レオ日記 第9話

猫の爪を切るのは一苦労である。
切らなければ、伸びた爪を研ぐ為に家中のあらゆる家具が犠牲になってしまう。
そして研いだ後のさやの取れた爪は、シャキーン尖ってとても危ない。
それに爪が割れて怪我をしてしまう事もある。
だから一週間、もしくは二週間に一度は切る事になる。
ハッキリ言って、格闘である。
はじめの頃は眠ったところを見計らって切っていたのだが、だんだん学習するようになったレオは、肉球を押して爪を出しただけで、無意識ながらも腕を引っ込めるようになってしまった。
その次には、遊びに来た友人にここぞとばかりレオを押さえ付けてもらい、私が無理矢理切るようになった。
嫌がってものすごい勢いで暴れるレオを押さえ付ける為、最終的に友人は引っ掻き傷だらけになってしまう。(私は無傷)
しかし、そうそう毎回あかの他人様の腕を傷つける訳には行かない。そこで最近は、自分一人で押さえ付けて切るようになった。
・・・ちょっと人にお見せできるような光景ではない・・・。
レオの攻撃パターンは、噛む、蹴る、引っ掻くの3パターンである。
その攻撃をかわしながら、まず左腕の爪を切る。
深く切り過ぎると痛がるし、出血する可能性もあるので、乱暴ながらも慎重である。
しかし、それが右手の爪に移項した時、レオの攻撃は最高潮を迎える。
そんなレオをなだめる為に、一旦放してみたり、話し掛けたり歌を歌ってごまかす。
一瞬爪切りを忘れるレオだが、結局肉球をつかんだ時点で再び暴れはじめる。
ハトヤのCMのマグロのようにビチビチと暴れる。
こうなると、後は体力勝負である。
持久力に乏しい猫は、しばらく暴れるとやる気をなくす。ちょっとぐったりしたレオの爪を、ここぞとばかり切りまくる。
「グフ-ッ!」と言いながらしっぽをバタバタさせて抗議するレオ。
でも切っちゃうもんねー。
一仕事終わった後のレオは、ちょっとだけ人間不信に陥る。
しかし、エサを与える権利を持っているのは私なのだ。
不条理なものを感じながらも、結局私に懐くしかないのである。・・・フフフフ・・・
そんな訳で、私の腕はいつも傷だらけなのであった。